初心者でもわかる!日本刀を各部位ごとに解説!

2016年01月15日(金)

日本刀は武器として作られましたが、現代では美術品や骨董品として扱われています。この日本刀、「鎬(しのぎ)を削る」や「単刀直入」などよく知ることわざになるほど身近な存在ですが、現代では部位の名前を知る方も少ないでしょう。そこで、ここでは誰にでもわかりやすいよう日本刀各部位ごとに解説してまいります!身近な美術品の雑学として、覚えておいても損は無いはずです。

■日本刀各部位の名称と解説

ここではいくつかの部位について解説してまいります。

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銘(めい)

柄と呼ばれる持ち手の部分を取ると出てくるのが中心(なかご)という部分ですが、ここには大切な情報が記されています。日本刀の作者である刀工のサインである銘(めい)です。上書きされないよう裏表両方にタガネでくぼみをいれて記すため「銘を切る」と言われます。無銘(銘を入れていない)の場合は本阿弥家で朱銘を加えたりしているものあったり、正宗はほとんど無銘であるなど、有銘・無銘ともに個性が現れる場所ともいえますね。

切先(きっさき)

刃の一番先の部分を切先といい、ここに現れる刃文を帽子と呼びます。帽子は刀工の個性が表れやすい場所としても知られており、日本刀の見どころや華の一つといわれています。平安や鎌倉前期頃は切先に伸びがないなど時代ごとの特徴もあり、比べてみるとその奥深さを知ることができるでしょう。

目くぎ穴

なんでこんなところに穴が開いているのか気になりますね。実は、柄を固定するために利用される穴なのです。しかし、持ち主が変わったり時代の変化によって開け直されたり、目くぎが落ちないように菊華型に開けた穴などもみられます。

日本刀の刃は世界的にも素晴らしいレベルにあり、ペットボトルを倒さずに真っ二つにすることも可能です。上杉謙信公の愛用していた「小豆長光(あずきながみつ)」は、刃の上に落とした小豆が真っ二つになったことに由来しているといわれています。そのほか石の灯籠や鉄砲まで切れる、などさまざまな逸話が残るのも不思議ではない切れ味を担っているのがこの部分です。

■日本刀の鑑賞するための基礎知識

さらに一歩進んで鑑賞ポイントも押さえていきましょう。

地鉄の文様

地鉄の文様とは鎬と刃文の間の模様を指します。刀剣は一種類だけでなく硬さの違ういくつかの金属の組み合わせで構成されています。その中でも刀身本体を構成しているのが地鉄であり、じっくり観察して模様を楽しむのも一つの鑑賞ポイントです。まっすぐに見える柾目肌(まさめはだ)、波打つ綾杉肌(あやすぎはだ)、板の目のような板目肌、節が特徴的な杢目肌(もくめはだ)、殆ど見えない無地鉄(むじがね)など刀の流派や特徴をみることができます。

刃文の種類

刀の絵を書きましょう!といわれた時に、刃の部分にニョロニョロっと模様を入れる方も多いでしょう。このニョロニョロが刃文です。焼きを入れる際に焼土を塗るため化学変化で現れる模様で、切れ味に変化はありませんが流派や刀工・時代を表すポイントになります。大きく真っ直ぐな直刃(すぐは)とニョロニョロの乱刃の2種類に分類され、乱刃は細分化することができます。高い美術性を評価されており、世界に類を見ない日本刀だけがもつ魅力ともいわれています。

■魅力たっぷりの刀剣

語り始めれば一晩では足りないほどの魅力があり、愛好家も多い日本刀の世界。しかし、現代人の生活には負担も多く手放す方も多いのが現実です。お手入れも大変ですし、維持するのも気を使うという場合は望まれる方のもとに出すというのも一つの方法です。買い取りを検討するなら、プロが鑑定する全国刀剣買取センターへぜひ一度ご相談下さい。



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