日本刀はどのような種類があるの?

2016年01月13日(水)

日本刀は時代を超え受け継がれ、美術品や骨董品として多くの愛好家がいます。日本国内だけでなく、海外にもその波は波及しており、世界中から日本刀への賞賛の声が聞かれます。一方、日本刀といっても太刀、刀、脇差、短刀などさまざまな種類があり、どのような違いがあるのかよくわからないという意見も多くあります。そこで、ここでは、日本刀の種類や西洋刀との違い、有名な日本刀「天下五剣」についてなど日本刀の基礎知識についてお伝えします。

■日本刀の定義とは?

まずは日本刀の定義からご案内します。
日本刀の定義とは「鎬(しのぎ)造りで反りをもった片刃の刀剣」といえます。鎬とは鍔元(つばもと)から切っ先までの稜(りよう)を高くした場所ですが、刀身の横部分、一番刀が厚い部分といえばわかりやすいでしょうか?「鎬を削る」という言い回しもありますが、鎬が削れるほど戦い合う、激しく争うという意味で使われています。鎬造りとは、日本古来の鍛冶製法で、この菱型の形があるからこそ日本刀は西洋剣よりもスリムで切れ味が鋭いのです。西洋剣は基本的に重さや硬さで叩き割る鈍器としての役割が大きく、切れ味が鋭い日本刀とは根本的な機能に違いがあります。

■日本刀の種類

刀といってもいくつかの種類に分けられます。一般的には「太刀、刀、脇差、短刀」ですが、広い意味では剣や槍なども刀剣(日本刀)に含まれます。

太刀

太刀とは主に平安時代後期から室町時代初期に活躍した刀で、美術館や博物館でみられるのはこのタイプが多いのです。反りが強く、刃長は2尺3寸~6寸(70~80cm)ほどの長さが一般的、削って短くなると刀と呼ぶこともあります。

刀は一番馴染みがある存在ではないでしょうか?時代劇にでてくる刀剣の大半は刀で、室町時代中期から江戸時代末期に活躍していました。寸法は2尺(60.6 cm)以上と、太刀よりも短く反りも少ないのが特徴です。乱世を生きぬくため、すぐに鞘から抜けるよう工夫されており、ここから居合術が発展しました。切れ味はもちろんですが、江戸時代の大名は美術品としての価値も見出しており、高価な贈り物として利用しています。

脇差

脇差は刀と揃えて作られており、刀の補助としての役割もあります。寸法は1尺(30.3 cm)以上、2尺以下ほどで正規の刀ではないという位置づけであり百姓や商人であっても携帯することが許可されていました。

短刀

短刀は腰刀や九寸五分と呼ばれることもあります。寸法は1尺(30.3 cm)以内と小型で、本阿弥家では四寸から五寸の大きさのものは刀を携帯することが許されない席で身を守るため懐刀として重宝されました。

■伝説の日本刀「天下五剣」

また、有名な日本刀の種類として、室町頃から特に有名な名刀「日本刀天下五剣」というものがあります。「天下五剣」とは、童子切安綱(どうじぎりやすつな)・鬼丸国綱(おにまるくにつな)・三日月宗近(みかづきむねちか)・大典太光世(おおてんたみつよ)・数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ)の5つを指します。伝説の剣と言われていますがすべて実在しており、三日月宗近と童子切安綱は東京国立博物館が所蔵されていて展示されることもしばしばです。この名前が具体的に刀系の書物に書かれたことはなく、明治以降自然発生的に伝わったのではとされています。

■時代により変化する日本刀

戦国時代に発達した太刀は弓や槍を失った時の補助的な武器という位置づけであり、抜いてから構え直す必要があります。戦乱の世に生まれた刀は戦いの主役となっており、抜いてすぐ戦えるような作りになっています。このように刀は時代によって変化し、その姿を変えてきました。現在は腰に刺して持ち歩いたり、戦ったりすることは許されておらず、もっぱら美術品としての価値で取引されています。そのため、手入れを怠ると錆つき保管が難しい日本刀の買取を望まれる方も多くいらっしゃいます。時代や銘、状態によっても価格は左右されるため、日本刀を専門に扱う鑑定士へのご依頼がお薦めです。もしお困りの際は、お気軽にご相談ください。



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